TCP/IPモデルについて

インターネットってどうやって動いてるの？

スマホでメッセージを送ったり、動画を見たり、ネットショッピングをしたり。私たちは毎日インターネットを使っていますが、その裏側でどんな仕組みが働いているか、考えたことはありますか？

実は、インターネット通信の基盤となっているのが「TCP/IPモデル」という考え方なんです。

TCP/IPモデルの4つの階層

TCP/IPモデルは、ネットワーク通信を**4つの階層（レイヤー）**に分けて整理しています。まるで建物のように、下の階層が上の階層を支えている構造になっているんですよ。

1. ネットワークインターフェース層（一番下の階層）

ここは物理的な通信を担当する部分です。Wi-Fiやイーサネットケーブルなど、実際にデータを電気信号や電波に変えて送受信する役割を持っています。建物でいえば、まさに「土台」の部分ですね。

2. インターネット層

この階層で活躍するのが「IP（Internet Protocol）」です。データを目的地まで届けるための「住所」を管理しています。私たちがよく聞く「IPアドレス」というのは、この層で使われる識別番号のこと。郵便配達で例えるなら、手紙に住所を書く作業をしているイメージです。

3. トランスポート層

ここで登場するのが「TCP（Transmission Control Protocol）」です。データが確実に、正しい順番で届くように管理してくれます。もしデータが途中で失われたら、「もう一度送ってください」とお願いする機能も持っているんです。信頼性が大切な通信には欠かせない存在ですね。

ちなみに、速度重視で多少のデータ欠損は気にしない場合は「UDP」という別のプロトコルも使われます。動画のライブ配信などで活躍していますよ。

4. アプリケーション層（一番上の階層）

私たちが直接触れるのがこの層です。Webブラウザ（HTTP/HTTPS）、メール（SMTP）、ファイル転送（FTP）など、具体的なアプリケーションごとのルールが定められています。

なぜ階層に分かれているの？

「わざわざ複雑にしなくても...」と思うかもしれませんが、この階層構造には大きなメリットがあります。

それぞれの層が独立して働いているので、一部を変更しても他の層に影響が出にくいんです。例えば、Wi-Fiから有線LANに切り替えても、アプリケーションはそのまま動きますよね？これは階層構造のおかげなんです。

おわりに

TCP/IPモデルは、1970年代から発展してきた歴史ある仕組みです。それが今でもインターネットの基盤として使われているって、すごいことだと思いませんか？

次にインターネットを使うときは、この4つの階層が目に見えないところで頑張って働いている様子を、ちょっとだけ想像してみてください。きっと、いつもの通信が少し特別に感じられるはずです！